いや…間違ってない。うんうん。俺が買ったのはセクサロイドだったはずだ。

「……そうですかそうですか。マスターは『ボ ー カ ロ イ ド』の俺をボーカロイドとして扱うつもりはないと…そういうことですか〜〜…」

 不意に背後から響いた超低音の声に驚いて振り返ると、そこに立っていたのは…

「って、お前…っ シナリオ無視すんな!まだ出番じゃないだろ!?」
「どうでもいいじゃないですか、そんなこと」

 はんっと俺の意見など鼻で笑い飛ばし、永久凍土よりも更にマイナス度シーなのではないかと思うような温度の目で俺を見つめながら冷笑を浮かべているのは…まぁ言うまでもなくシナリオも台本もセオリーも何もかも無視していきなりぽっと出てきたKAITOなわけだが。

「どうでもよくないだろ…」

 その迫力に圧倒され、ごくりと生唾を飲みながら反論してみるが…聞く耳がないとはまさにこのこと。
 KAITOはにっこり微笑むと、つかつかとパソコンデスク前に座る俺のところまで歩み寄り…

「別にいいですよ?俺は『 ボ ー カ ロ イ ド 』ですが…マスターに逆らったりはしませんから……」

 俺の顎につっと手を伸ばし、まるで猫にでもするかのように指先でそこをくすぐりながら、KAITOはにこにこと綺麗に笑っているのに……どうしてだろう。KAITOの後ろに闇が見える…闇が見えるよKAITO…。

「…マスターがそんなにヤりたいなら……」

 安物のデスクチェアの上でまるで金縛りにでもかかったかのように動けない俺の耳に唇を寄せ…



「思う存分犯してサシアゲマスよ」



 優しいとさえ思える声音で、けれど聞き間違うことさえ許さないほどはっきりと、KAITOはそう言ってのけたのだった。








「……わっ!?ちょ…っ!! KA、KAITO!!おちおち、落ち着けっ!! うわうわっ!!??ちょっと待てっっ ちんこを握るなーーーー!!」
「大丈夫ですよ。俺、人間には危害を加えられないようにプログラムされてますから、とりあえず流血沙汰になるようなことはありません。ヤリたいんでしょ〜?安心して任せてくださいね」
「ち、違っ…ここはお前が総受けのサイトで………」




「い、…いやぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!」






































BAD END 〜ダークフォースKAITOとわたし〜